2012年7月23日月曜日

簡単なのに、手抜きじゃない豊かなごはん『有元葉子のマリネがあればー仕込んでおいて、すぐごはん』


有元 葉子¥ 1,680
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この本で言うマリネとは、
「火を通す(焼く・茹でる)→マリネ液に漬けておく」か
「マリネ液に生のまま漬けておく→火を通す」か、
「マリネ液に生のまま漬けておく→そのまま食べる」料理。

調味料を最初に全部混ぜ合わせてしまってそれに具材を漬けこむ。
加熱しながら調味料を加えていくよりずっと簡単。
日持ちもするので忙しい人が作り置きするのにも便利。

具材や調味料の組み合わせもセンスがよく、
手抜きをしたようには全然感じられない、豊かな食卓になると思います。

難点があるとすれば、amazonで書いてた人もいるんだけど、若干塩気が勝ち過ぎているかなぁというレシピが一部ありました。
全部作って確かめたわけではないですが、見た感じでは、「ちょっと塩多すぎでは?」っていうのはほんとに一部なんですが。
でもあり得ないほどしょっぱいとかいうわけではないので、実際に作って確かめて、
塩の量は好みで加減すればいいいかな。

個人的には、お客さんが来る予定のあるときにすごく便利な本だと思います。
当日全部作るっていうのは無理があるし、ホストがバタバタしているとお客さんも楽しめないので、
数日前からちょこちょこマリネを何品か準備しておくと、余裕をもってお客さんを迎えられますよ~。


この本で作ってみたのは

鶏肉の赤ピーマンペーストのマリネ



ペーストが余ったので翌日ズッキーニとレーズンを炒めるときに加えましたがそれもおいしかった。
定番トマトソースかと思いきや、ちょっと風味の違った赤ピーマンのペーストということで
(でもトマトにちょっと風味が似ていました)
家族にも好評。

マリネすることで鶏肉もやわらかく焼けました。



豚ヒレ肉とマッシュルームのマリネ




「2日目の、ちょっとドレシングのしみすぎちゃったサラダ」が好きなので、
野菜のマリネも当然好きなんだけど、
肉はマリネしておくと技要らず、手間要らずでほんとにおいしくなるのですごい。





オクラのマリネ


油を使わない、マリネっていうか山形の「だし」に近いような食べ物。
なんだけど、ピーマンのみじん切りを加えるところが(しかもそれがおいしい)ちょっと変わってていい。


この本のレシピは定番にしたいものがたくさん。
ごちそうさまでした♪


2012年7月14日土曜日

ケンタロウ2冊比べ読み『ケンタロウのすごくシンプルなごはん』v.s.『ケンタロウの日の出食堂』


「男子の好きなガッツリ系も好きだけど、そんなのたまに店で食べればいいし、
普段の家の食事は太らなそうな料理がいい」と、思います。個人的には。

だけど、やっぱり男性に絶賛されるような料理もたまには作って、
「あたしだって作ろうと思えば作れんのよ」と示してみたくもありまして。
今回はガッツリ系料理人代表(?)の、ケンタロウさんの本を2冊。




ケンタロウのすごくシンプルなごはん (GAKKEN HIT MOOK)

こちらはタイトルの通り、半分くらいは「(調味料は別として)メイン食材は1~2つだけ」みたいな、 シンプルな料理が載ってます。
(残りは、調理はシンプルだけど材料がちょっと凝ってたりします)
ちぎったキャベツをアンチョビメインの調味料で和えるだけのサラダ、とか。
焼いた厚揚げにナンプラーや青唐辛子のタレをかけるだけ、とか。
ステップも2~3個くらいで、確かにシンプル。
おいしそうではある。
調味料の組み合わせも、「それはたしかにいいね!」と思える。


けど、もし料理が得意な人に対しての
「こんなシンプルな料理こそ腕の見せどころ」というような本だったら、
やっぱり火加減だとかそういう微妙なところが詳しく書いてないと、
ただの簡単ごはんになっちゃうんじゃない?という気がします。
「よくある調味料だけどちょっと面白い組み合わせでおいしい♪」くらいだと、あんまり買ってもらえないんじゃないかなぁと
勝手に心配してしまったり。
なので、対象は料理初心者の方かなぁ。
だとしたら、一つ難点をあげるなら、プロセスも写真のっけて丁寧に書いてあったほうがよくない?とは思います。


表紙のデザインや中の写真はおしゃれです。
「ほうれん草のバターソテー」なんかがかっこいい皿にのってかっこよく撮られていると、
なんとなく「すげーおいしそう!」ってなるよね。
それは作ってみるとふつうのバターソテーなのかもしれないけど、
初心者の方に、「なんかこのかっこいい料理、自分でも作れそうだし作ってみたい!」と思わせるパワーが
本のおしゃれさに宿っているのではないでしょうか。


この本で作ってみたのは

ピリッとにんじんサラダ


ピーラーで薄く切ったにんじんにオイスターソースベースの味付け。
確かに簡単で、おいしい。




ケンタロウの日の出食堂 (ベネッセ・ムック)

料理超初心者以外の人にはこちらのほうがおすすめ。

「もしケンタロウがお店を持つとしたら…」ということで、
ケンタロウの食堂をイメージしたレシピが「季節の定食」「ランチ」「まかない」「宴会」の設定でたくさん載ってます。

ケンタロウの料理って「家庭的」と「男の料理」の中間的なところが魅力なので、
定食屋というシチュエーションはいかにもぴったり。
がっつりした料理だけど、外食にしては野菜がたっぷりという感じの写真に、
おなかがすいてきます。

定食屋という設定なので調味料もどの家にもありそうなものばかり。
調理道具もシンプル。(『シンプルなごはん』にはミキサーなんかも出てくるけど、どの家庭にもあるってわけじゃないよね)

「だしの取り方」「イカ、エビのさばきかた」なんかも載っているので、
「普通の家庭料理がおいしく作れるようになりたい」っていう人にもぴったり。



この本で作ってみたものは…


豚ハンバーグのきのこソース



こんな大きなハンバーグ、普段作ったことない…
味付けはバター醤油ベースのオーソドックスなものでしたが、
蒸し焼きにするのでふっくらしておいしかったです。

写真には写ってませんが、定食屋というシチュエーションだけあって、
サイドメニューも一緒に提案されてるところもいいところ。

いつも小さめのハンバーグをたくさん作ってオーブンで焼くんですが、
大きいハンバーグを分けっこして食べるのも楽しい。
また作りたくなる味でした。



 

2012年7月12日木曜日

夏におすすめ沖縄料理のレシピ!『石垣島ラー油と、おいしいペンギンごはん』

存知「食べるラー油」ブームの火付け役となった「石垣島ラー油」。
予約は数ヶ月待ちとか一年待ちだとか…
幻のラー油と呼ばれるだけあって、 いまだにブームは衰える気配を見せません。
その「石垣島ラー油」作っているのが、ペンギン(辺銀という本名!)夫妻。
島で「ペンギン食堂」を営んでいます。

本書は、そのペンギンさん宅の、おうちごはんのレシピ。



食堂のメニューや旦那さんの故郷西安の料理、ご近所さんから教わった味などなど。
って聞いただけでおなか空きますが!
ちょっと心配だったのが、「手に入らない食材が多かったらどうしよう」ってこと。
確かに独特の食材が多いですが、 ほとんどに、手に入りやすい代替品も併記されてます。

なので、とりあえずは手近な物を使って作ってみて、
「今度あれが手に入ったら、今度は本物で作ってみよう」なんていうふうにもできます。

いや、中には「この野菜は何??どんな味がするの??」なんてものも出てきたりしますが、
ちょっと違う食文化や風土への憧れがかき立てられて、 見ているだかで面白いです。

この本で作ったみたのは…

島餃子







ほんとは白、緑、黒、赤、黄の五色餃子なんですが、 家では150個も作らないし、2色で。


テビチのウムクジプットゥルー



「ウムクジ」=「いもくず」。
片栗粉のサツマイモ版みたいな粉で、それを テビチ(豚足)と一緒にパリッと焼き上げた料理。
くず粉+片栗粉で代用したけど、Amazonでウムクジ発見したので、
次回はそれで挑戦したいな~。